デザインのなんで? 香里園のH邸 vol.3

 今回は駐車場と庭について説明します。この住宅では2台分の駐車スペースが求められました。敷地の広さと建物の床面積から考えると、庭は諦めるより他ない状況です。しかし、庭越しに遠景を取り込むことができれば豊かな住空間になることは、敷地を初めて訪れた時から分かっていました。そこで講じた工夫が駐車場を建物に取り込む方法です。駐車スペースの上に子供部屋を配置することで外部空間に余裕が生まれ、リビングや2階のテラスから眺められる庭を手に入れることができたのです。また、この方法は駐車場には屋根が欲しいというリクエストにも応えることができる一石二鳥の方法でした。香里園のH邸の建蔽率と容積率はそれぞれ57.83%(許容60%)と96.98%(許容100%)で、法律が許すほぼ目一杯の床面積を使い切りながら、2台分の駐車場と庭を実現しています。建物の計画次第では諦めていた空間が実現できる好例ではないかと思います。

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過去のなんで?

デザインのなんで? 香里園のH邸編 vol.1/連続アーチの天井

デザインのなんで? 香里園のH邸編 vol.2/軒裏の格子

© Ikeda Hisashi Architects  2015-2021