社屋デザインの重要性 ① 思いの発信

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 店舗や看板、商品パッケージにはデザイナーを起用するものの、社屋や工場のデザインはゼネコンや工務店に任せてしまうのが、日本の一般的な企業の実態ではないでしょうか。ゼネコンにも優秀な建築士はいますので、一概にこのやり方がダメだとは言えないのですが、本業である建設部門の顔色を伺いながら設計をしなければないという一面もあります。餅は餅屋とはよく言ったもので、専門のプロフェッショナルとして建築設計事務所が存在しますので、ことデザインに関しては秀でた知識とアイデアを持っています。

 先日、竣工しました最新プロジェクト「ミツ精機 郡家第4工場」は上写真の新聞に取り上げられました。クライアントの行った工場建設という大きな投資が注目された訳ですが、その記事には工場の写真も添えられています。建築物は建主の思いや理念を建築家を通じて具現化したものです。「ミツ精機 郡家第4工場」では必要な生産能力を確保すると同時に、地域に根差した佇まいになるようデザインしています。この工場を見れば、地域社会や住民、従業員に深い配慮を抱いた企業であることが自ずと伝わります。建築は一度建設されると数十年、長ければ百年を超えて存在します。経営者の理念・理想を言葉だけではなく建築という姿形で表明することで、より深いレベルでその本質を世界に向けて発信することができるのです。


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