重森三玲庭園美術館

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 重森三玲をご存知でしょうか?

 昭和を代表する庭園家(作庭家、庭園史研究家)です。代表作に京都の東福寺方丈庭園や光明院庭園、松尾大社庭園などがあり、その作風は力強い石組みとモダンな苔の地割りで構成される慣習に囚われない大胆なものです。

 そんな重森三玲の旧宅が「重森三玲庭園美術館」として公開されています。先日、初めてこの美術館を訪れました。そしてその迫力に圧倒されました。日本庭園には平安時代に始まる長く深い歴史があります。歴史の層が厚い分、理由があって生まれた作法がいつのまにか意味を失い単なる慣習に陥る、そしてその慣習を盲目的に守ることが伝統とされる、こんな状況が庭園に限らず色々な社会や文化には付き物です。三玲は伝統の核となる意味・要素を見出し吸収し、「モダン」として表現しています。伝統を重んじる日本庭園という世界で、慣習を破ることは並大抵の人間にはできません。私が感じた迫力は三玲の伝統を踏まえ、伝統を越えていく、その姿勢を感じたからかも知れません。

 庭園だけでなく、三玲が設計した茶室の見学もできます。ここでも三玲はあえて「タブー」を犯しています。しかし、それは本当に意味があるタブーなのか、原初の姿を辿れば分かる訳です。つまり客人の教養が問われているのです(私の勝手な解釈ですが…)。ここではタブーの内容については伏せておきますので、ご自身の教養を確かめたい方はぜひ実際に訪れてみてください。


重森三玲庭園美術館

→ http://www.est.hi-ho.ne.jp/shigemori/association-jp.html

© Ikeda Hisashi Architects  2015-2018