
デザインのなんで?シリーズ、略して「デザなん」第3弾は「石橋のY邸」について取り上げます。
前回の「デザなん」では廊下を無くすことで、玄関とホールを一体化した広く使いやすい土間を実現する工夫について解説しました。ここで疑問となるのは、どこで靴を脱ぐの?ということです。古来の土間は土足のまま使用することが当たり前でしたが、石橋のY邸では廊下の機能も兼ねていますので靴のままだと汚れが気になります。そんな問題を解決するアイデアが上の写真です。わずか2cmの段差を設け、ステンレスの目地棒で丸く縁取りました。シンプルですがしっかり上下足を切り替える目印となり、黒い仕上げとした土間とマッチしています。
常識からはみ出したアイデアでも、ちょっとしたデザインの工夫を補うことで実現することができます。こうした規格外のデザインは建築設計事務所ならではの仕事ではないでしょうか。
(Photo©︎Nao Takahashi)
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過去のデザなん
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デザなん/香里園のH邸 vol.3/庭を実現させた駐車場の工夫
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