2024年3月1日
CREATORS BARでのひととき
先日のこと、大阪デザイン振興プラザ(ODP)のイベント「CREATORS BAR」にゲストスピーカーとして参加しました。前半は真面目にスライドを使ったお話しを、後半はお酒を片手に参加者の皆さんと交流を楽しみました。
前半のトークでは「建築デザインは編集である。」をテーマに、最近ぼんやりと考えていたことを言葉に置き換えてお話ししました。建築には様々な条件や前提、歴史、環境、社会などが取り巻いています。それらをあくまでフラットに、情報を編集するかのように構築することが設計という行為ではないか、、ということです。ごく当たり前のことなのですが、言い換えることで見えてくる設計態度もあるかと思います。松岡正剛『知の編集工学』の冒頭に1日のことを思い出すのに1日かかる人はいない、というようなことが書いてあります。私たちの頭の中にはごく自然に時間の流れを編集する回路があるということですが、空間体験についても同じことが言えそうです。例えば自宅やホームタウンを思い浮かべる時、頭の中で隅々まで歩き回る人は稀ではないでしょうか。様々なシーンが重なり合ったぼんやりとした、しかし、確実なイメージと言いますか印象があるのだと思います。それはきっと空間を編集しているということです。そう考えると、設計を編集と捉えることで開かれる建築のあり方があるように思えてきます。
ODPさんからお話しをいただいた時は人が集まるか不安でしたが、様々なジャンルの方に足を運んでいただき、とても楽しく有意義な時間を過ごすことができました。関係者の皆様、参加くださった皆様、ありがとうございました!