ミツ精機 郡家第4工場 | Mitsuseiki Gunge 4th Factory | 2021

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巨大なボリュームは敷地奥に配置し、道路側には事務室や休憩室など比較的小面積の機能を配置しました。
道路に面しては淡路島の植生に合わせた緑地帯を設けました。10年後には森になる育てる庭です。


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集落のスケールに合わせた屋根をリズミカルに連続させ地域に根差す工場を目指しました。


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機能ごとに架けられた屋根は各室に求められるスパンを反映し、高さが少しずつ異なっています。


工場に近付くほど、連続する軒によって大きな建屋は見えなくなります。


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従業員休憩室に隣接するテラスからは郡家川と山並みを望むことができます。


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低層部に配置された会議室


低層部に配置された小会議室


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加工場は無柱空間とし加工機械の自由なレイアウトを可能としました。


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対岸からは集落の軒並みを取り込んだ低層部の連続屋根と、周囲の山並みを反映したノコギリ屋根が見えます。


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大きなボリューム(加工場)の屋根は太陽光パネルの発電効率を考慮しノコギリ状としていますが、
これは遠景での山並みに調和させる配慮でもあります。


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瀬戸内に面した小さな港町と山並みの間にこの工場は位置します。
敷地前を流れる川に沿って伊奘諾神宮への参道が整備されており、景観への配慮は周囲への責任でもあります。


初期スケッチ:ボリューム構成の検討
周囲の集落に調和するためリズミカルに連続する屋根を前面道路に面する部分に設けました。


初期スケッチ:ボリューム構成の検討
大きなブラックボクスになりがちな工場ですが背後の山並みに調和するよう連続する屋根を設けました。


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 この工場では、ものづくり新興国の成長が著しい中で日本企業がグローバル時代を勝ち残るために、その強みである技術力の基盤=ローカル(人・施設・環境)のさらなる拡充を図ることが大切と考え、以下の3点をコンセプトに据えました。


①風土に根ざす

古い民家が持つような無理のない自然な佇まいでありながら、他の建物にはない魅力を備えた一過性の流行に左右されない建築であること。


②人に根ざす

従業員の皆様や来訪されるお客様にとって心地よいヒューマンスケールを持つこと、目の前を流れる川とその背後の穏やかな山並みに代表される美しい風景を享受でき、居心地の良い内外の環境を構築することで利用者に愛される建築であること。


③社会に根ざす

周辺環境とのインターフェイスに緑を備え周囲の風景に調和させるとともに、建築ボリュームの操作によって遠景・中景・近景に与える影響を抑え、この地域の原風景となり地域社会に欠かすことのできない存在となること。


構想設計・デザイン監修:池田久司建築設計事務所
設計監理:たくと建築設計
施工:森長組
撮影:笹の倉舎/笹倉洋平

© Ikeda Hisashi Architects  2015-2022